移植・免疫療法(5) 退院・GVHDとともに生きる

退院までの道のり

クリーンルームを出て一般病棟に引っ越したからと言ってすぐに退院できる訳ではありません。

白血球が増えても、免疫はいったん全てなくなっているのだから、生まれたての赤ちゃんと同じということ。
移植した白血球に頑張ってもらって免疫を作ってもらわなければなりません。
その間にウイルスなどに感染すると重度化するので、ウイルス検査も頻繁に行われます。

それに加え、一番怖いのが急性GVHD。移植した血液が私の体に攻撃してくるのですが、激しく出ると命の危険にさらされることになります。
何がどの程度発生するかわかりませんが、先生や看護婦さんたちは色んなパターンを想定した対応策を準備していらっしゃいました。
心強かったです。

GVHDが出ないにこしたことはありませんが、多少は出ないと免疫療法の有効性が疑われ、癌細胞を攻撃してくれないと元も子もないのです。

本当になんとも言い難い治療です。

突然の高熱 本格的にGVHDがはじまったのか。

一般病棟に移り、退院に向け免疫抑制剤を点滴から錠剤に変え始めた矢先、突然の体調不良。

39度以上の発熱が襲ってきました。

先生は原因究明のため、考えられる検査をして、この時ずっとお世話になっていたCV(中心静脈カテーテル)を外し、細菌など入っていないかなどもチェック。また抗菌剤や解熱剤の点滴がはじまり、せっかく自由に動き回れると喜んでいたのに、また鎖につながれたワンちゃんのような生活に戻りました。

赤ちゃんのように免疫をつくるための高熱なのか、細菌などの感染か、急性GVHDか。

熱が引くのを待つしかありません。

高熱は1週間程度続きました。看護婦さんが気をつかって頻繁に氷枕を変えてくれたり、申し訳なかったです。

何とか熱も平熱に戻り、細菌などの感染もなく、軽いGVHDの症状が出たのであろうという診断をうけました。

深刻な急性GVHDにはならず、退院

高熱に見舞われた以外は、順調に回復し、深刻な急性GVHDも発生しなかったことから、移植後40日と少し(トータル2か月とちょっと)で奇跡的に短期間で退院することになりました。

入院前は準備1か月、移植後最低3か月という説明でしたので、怖いくらいうまくいったことになります。

ただ2か月以上、寝たきりの生活で体力も衰えています。早々に回復させないといけません。

お世話になったみなさんに感謝

入院中、頻繁に来てくれていた妻にも、また抗がん剤治療から移植まで励まし続けてくれた会社のみなさんに感謝しつつ、早々に恩返ししないといけません。

白血病発見から、抗がん剤治療やドナーさんに見繰り合わせてくれ、見事に移植を成功していただいた大学病院の先生や看護婦さん、セカンドオピニオンの血液内科の先生や看護婦さんにも心から感謝いたします。

今後、この病気にかかり治療に不安を抱える方々を安心させるためにも、この治療法の生存率をあげれるよう、できるだけ長生きしたいと思っています。

一通りのは白血病を終えた訳ですが、油断はせきません。GVHDを抱えた長い生活が始まりますから。